特急「谷川岳もぐら」で行く土合駅探訪記2025

はじめに|10年ぶりの土合駅へ、秋の再訪

2025年10月、10年ぶりに、あの“日本一のモグラ駅”こと土合駅へ向かうことにした。前回は真夏、特急「一村一山」に乗って訪れたが、今回は秋。紅葉が始まりかけた谷川岳を目指して、特急「谷川岳もぐら」に乗り込んだ。

特急谷川岳もぐら号、新宿駅で撮影

この列車は、JR東日本が秋の臨時列車として運行する特急で、東京から群馬県の土合駅までを結ぶ。名前の通り、谷川岳の登山口にある土合駅を目指す旅人のための特別な列車だ。
出発は新宿駅。朝の空気がまだ少し冷たい中、ホームに現れたのはSERIES E257型の車両。少し年季の入った外観で、ヘッドマークもなく、どこか控えめな印象だった。この写真は新宿駅で撮影したもの。古びた車体が旅の始まりにぴったりだった。

車内はシンプルで、最近の特急でよく見かける座席上部の予約ランプもなく、コンセントもなし。スマホの充電を気にしながら、窓の外の景色を眺めていた。

🚆 特急「谷川岳もぐら」に乗って

途中、水上駅で数分の停車。ここで思わぬサプライズが待っていた。ホームに現れたのは、電車の被り物を頭にかぶった駅員さん。予告もなく突然の登場に、車内がざわついた。残念ながら写真は撮れなかったが、旅の途中でこんな遊び心に出会えるのは嬉しい。

土合駅に到着した谷川岳もぐら号

そしていよいよ土合駅に到着。この写真は、ホームに停車した「谷川岳もぐら」の姿。山の空気に包まれた静かなホームに、特急列車が凛と佇んでいた。

土合駅ホーム(東京方面)

🏞️ 土合駅の深部へ

土合駅は、下り線ホームが地下にあることで有名。ホームから改札までは486段の階段を登らなければならない。駅では30分ほどの停車時間が設けられており、多くの乗客が見学に降りていた。

ホームでは「谷川岳もぐら記念スタンプ」を求めて行列ができていた。スタンプ台の前には、旅の記念を求める人々の熱気が漂っていた。この写真はその様子を写したもの。

ホームの一角には、元事務室を活用して熟成されているという「土合駅特製ビール」の置き場があった。この写真はそのビールの貯蔵スペース。駅の静けさとビールの存在がなぜか妙にマッチしていた。

旧案内看板。待合室の窓越しに置いてある。

⛰️ 階段を登る、静かな冒険

いよいよ階段を登る。下から見上げると、果てしなく続くように見える。この写真は階段の下からの眺め。案内板には「日本一のモグラ駅」の文字が誇らしげに書かれていた。

途中には休憩用のベンチがあり、登山のような気分で一息つける。左側には謎のスペースがあり、地下水が湧き出て沢のようになっていた。かつてエスカレーター設置予定だった場所らしいが、今では自然の力が静かに流れている。この写真はその沢のような空間。

階段を登り切ると、上から見下ろす景色が広がる。達成感とともに、ひんやりとした空気が頬を撫でた。

登り切った場所から階段を見下ろす

🏚️ 駅構内と周辺の変化

階段を登った先の連絡通路は、人がいなければまるで廃墟のような雰囲気。この写真はその通路の様子。静けさが、時間の流れを感じさせた。

連絡通路途中にあるキャンプ施設の出入り口。駅構内からアクセスする珍しいキャンプ施設だ。

駅構内には、近年できたキャンプ施設への連絡口があり、アウトドア好きには嬉しい変化。旧事務室を活用した喫茶店もあり、旅人の憩いの場になっていた。この写真はその喫茶店の様子。

駅の外観は改修工事をしたらしく、心なしかきれいになっている気がする。

向かい側には新しくできたカフェがあり、土合駅が少しずつ進化していることを感じた。この写真は駅向かいのカフェ。

📝 まとめ|懐かしさと新しさが交差する駅

10年ぶりに訪れた土合駅は、変わった部分と変わらない部分が絶妙に混ざり合っていた。特急「谷川岳もぐら」での旅は、鉄道ファンにも自然好きにもおすすめ。
次回は「谷川岳ロープウェイ編」で、天神峠の絶景と秋の空気をお届けします。どうぞお楽しみに。

タイトルとURLをコピーしました